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『仏教東漸の道 インド・中央アジア篇』

内容
東洋の精神遺産である仏教がいにしえの人々によっていかに伝承、受容されてきたのか。仏教東漸の道を写本研究、美術史、考古学、建築学、言語学の見地から各地の宗教事情や諸民族の文化的背景を踏まえて考察した論文集。
「このたび東洋哲学研究所から、古代中央アジアの精神的核心に触れる、さまざまな学術的論考が、一冊の書籍にまとめられ出版されることになった。見捨てられた荒地の遺跡でほこりを被っていた中央アジアの仏教への扉が見事に開かれたのである。」(ロケッシュ・チャンドラ博士の「序」より)
【目次】
・序………ロケッシュ・チャンドラ
第I部 インド篇
・『法華経』写本研究の重要性………辛嶋 静志
・インド仏教における「信」(saddhā/śraddhā)の系譜――梵天勧請説話から『法華経』「方便品」へ――………古川 洋平
・ガンダーラの銅製薬缶型水瓶の研究――古代インドにおける用途と意義――………田辺 理
・アフガニスタン北部における仏教石窟 ――ハイバク――………小谷 仲男
・バーミヤン出土仏教写本研究の二〇年………松田 和信
・仏教東漸の道――捨身飼虎と求法僧――………大村 次郷
・ガンダーラ仏教建築における仏塔の形態………加藤 直子
・コラム① カナガナハッリ大塔の仏伝図と碑文………中西 麻一子
第II部 中央アジア篇
・ガンダーラからバクトリアを経て中国へ伝わった大乗仏教………辛嶋 静志
・タルミタ=テルメズの仏教伽藍の歴史に関して………シャキルジャン・ピダエフ
・カラテパにおける仏教教団の生活と儀式(復元の試み)………ティグラン・ムクルティチェフ
・ソグドのペンジケント遺跡宮殿址で出土した壁画について………影山 悦子
・ワフシュ神とラームセート神――バクトリア語文書から見たトハーリスターンにおける宗教事情の一側面――………宮本 亮一
・キルギスタン・チュー川流域における中世仏教の考古遺産………ヴァレリー・コルチェンコ
・北バクトリアにおける仏教の伝播と様相………川崎 建三
・コラム② バクトリア語とその資料………宮本 亮一
あとがき
シルクロード・マップ