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第40回 学術大会(中村桂子・JT生命誌研究館名誉館長による記念講演)

 

(記念講演を行う中村桂子・JT生命誌研究館名誉館長)

東洋哲学研究所の伝統行事である第40回学術大会が5月30日、31日に創価大学において開催された。研究所の学術大会は、国内外の研究員・委嘱研究員が集い、法華経研究をはじめ宗教間・文明間対話、平和と人権、環境問題などの課題克服の研究成果を発表する機会であり、それぞれの専門・研究分野を踏まえたテーマで発表を行った。今回は国内外の研究員、委嘱研究員、外部招待者など約80名が参加した。

初日(5月30日)には、第40回の記念講演として、JT生命誌研究館の中村桂子名誉館長を講師に招いて実施された。
※講演内容は「東洋学術研究」に掲載予定

中村名誉館長は「『私たち生きものの中の私』として生きる――生命誌からの提案」と題する講演の中で、自身が長年取り組んできた生命誌の研究を紹介しつつ、生きものの世界のなかで、人間だけが高みにいるのではないことを理解すれば、想像力、他者への共感力といった人間特有の力は発揮され、一人一人が自然や環境を大切にする心を育むことができると強調した。それとともに、答えの出ない課題に耐える力も養われるとの見解を示した。

講演後の質疑応答では、中村名誉館長と研究員との間で活発に意見が交わされた。

 

2日目(5月31日)午前には研究発表大会として、8名の所属研究員がそれぞれ研究成果を発表した。

●「ファヤズテパ祠堂の彩色壁画――法華経による図像解釈の再検討」

(川﨑健三 委嘱研究員)

●「井筒俊彦におけるプロティノス解釈について」

(山崎達也 主任研究員)

●「仏教平和学の試み――戦争原因と平和への展望」

(岩木秀樹 研究員)

●「宗教行政の位相と諸教団の応答――旧統一教会への対応をめぐって」

(大西克明 研究員)

●「『仏教的』ダルマの実践と人新世における動物問題」

(フィスカーネルセン・アネメッテ 委嘱研究員)

●「科学技術がもたらした神経・精神疾患への治療法――Brain Machine InterfaceとNeuromodulationについて」

(根本正史 委嘱研究員)

●"Etel Adnan. The transforming energy of her artistic creativity."

(フランチェスカ・コッラオ 海外研究員)

●「見捨てていく教育」

(大久保俊輝 委嘱研究員)

2日目午後には、研究所の各グループによるパネル発表を開催した。「仏教思想研究グループ」「日蓮仏教研究グループ」は合同で一つのパネル討論を担当し、「生命・科学・環境の倫理研究グループ」は単独で実施した。それぞれ共通のテーマを設け、学問的成果・知見を披露した。会場では、参加者からさまざまな意見や質問が寄せられ、議論を深め合う機会となった。

テーマ:「『法華経信仰』の諸相」

・「『法華経』に用いられる『信』の特徴」(古川洋平 研究員)

・「『法華経』のいわゆる『流通分』について」(前川健一 研究員)

・「『弘賛法華伝』にみる在家信者の功徳譚」(松森秀幸 研究員)

 

テーマ:「共鳴する地球と生命――海・陸・そして私たちの心身に及ぶ気候危機」

・「気候変動の過去と未来」(山本修一 特任研究員)

・「気候変動は瀬戸内海の生態系をどう変えるのか」(中國正寿 香川大学助教)

・「気候変動の心身への影響」(藤原武男 委嘱研究員)

・「SDGsの目標と評価――大学の役割」(掛川三千代 創価大学教授)

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