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連続公開講演会「人類の未来と人権」第3回(池田弘乃・山形大学准教授)

◆講師:池田 弘乃氏(山形大学准教授)
◆開催日:2019年11月28日
◆会場:TKPガーデンシティ仙台(宮城・仙台市)


講演内容は「東洋学術研究」に掲載予定




 池田氏は、東京大学大学院法学政治学研究科博士課程単位取得満期退学。専門は法哲学で、現在、山形大学人文社会科学部准教授とともに、山形県内において男女共同参画審議委員会や、医療審議委員会の委員を務める。「フェミニズム法理論の研究」「特にリベラリズムと対⽐した場合の特徴について」等をテーマとして、研究活動を進めている。

 講演では、さまざまなマイノリティの存在を通して、なかでも性的なマイノリティである「LGBT」とは何かを問い、考えることの意味について、基礎的な用語などの解説を加えていった。そして、「本来、『性』という言葉は、『さが』と読んでいたことから、人間の本性という意味が込められており、現在の使い方とは異なっていました。性的なマイノリティを表す言葉としての『LGBT』が公的な文書で初めて使われたのは、2006 年と言われており、これは21 世紀に入ってから着目された人権概念です。また、性的志向と性自認を表すために生まれた『SOGI』という新しい言葉もあります。社会や法律が男女の2つの区分を前提に作られている現状において、これまでの人権概念とともに、LGBTをはじめとする新しい人権概念を、私たちはどのように知り、理解していくことができるかが、これからを生きていくために重要な第一歩であると考えます。性的な事柄やさまざまなマイノリティの存在を一部の人だけでなく、すべての人が自分事としてとらえることの大切さを知ることができます。そして、どのようにしてすべての人々が輝けるかを考え、そのために行動していこうと自覚することもできるのです」と述べた。

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