特別講演会

◆講師:李壽成元首相(韓国 ソウル大学元総長)
◆開催日:2017年10月8日
◆会場:コングレスクエア中野(東京・中野区)

講演内容は「東洋学術研究」に掲載

 
 李壽成元首相は、韓国の哲人政治家として知られ、同国首相、ソウル大学総長などを歴任。法学博士であり、刑法や刑事政策等についての著作も多い。1999年に東洋哲学研究所創立者の池田SGI会長との会見に臨んだ際には、文化、教育、平和などについて語らいを行った。また、昨年9月から12月に韓国・ソウルで開催された「法華経――平和と共生のメッセージ」展において、展示会の実行委員長に就任している。

 講演会では、平和の礎となる生命について触れ、「人間が生命を持って生まれてくるのは奇跡です。一人ひとりが、かけがえのない存在であり、尊い存在です」と強調した。そして、自身が関わった法華経展を通して、「法華経には、一人ひとりが仏性を持った存在であると説いています。自分だけが特別なのではなく、人間全てが貴重な存在です。ですから、人間は誰に対しても傲慢になってはなりません。そして、目の前の人に謙虚であらねばならないのです」と語った。

 さらに、日本による韓国併合の歴史に言及。「戦争になれば、人は人を殺し合うのです。本来、韓国と日本は、兄弟の国ですが、歴史を見れば、様々なことがありました。一人ひとりが過去に起こった事実を知らなければなりません。そして、戦争を簡単に考えてはいけないのです」と述べ、「韓国・中国・日本の関係は今、あまり良いものではありませんが、東洋哲学研究所創立者である池田SGI会長は、韓国・中国で多くの顕彰を受けています。世界でこういう方はいらっしゃらないと思います。こうした方を尊敬し、希望の連帯を築いていく潮流が世界へと広がっていってほしいと願っています」と望んだ。

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