「法華経――平和と共生のメッセージ」展(北海道)

北海道展

●開幕式の概要
●5万7千人が観賞


●開幕式の概要

国内4都市目となる「法華経――平和と共生のメッセージ」展の開幕式が10月4日、札幌市の北海道池田講堂で行われた。
 
 式典には中華人民共和国駐札幌総領事の滕安軍氏、在札幌ロシア連邦総領事のアンドレイ・ファブリーチニコフ氏ら各界の来賓175人が列席し、盛大にテープカットが行われた。

 「法華経――平和と共生のメッセージ」展は、〝目で見る法華経の世界〟と呼ぶにふさわしい展示会として、現在までに、インド・ネパールをはじめ、香港、イギリス、ブラジル、マレーシアなど海外11カ国・地域を巡回。国内では、東京・神戸・福岡で開催され、大きな反響を呼んできた。

法華経に込められた平和、共生、希望などのメッセージを、写真・イラストを交えて解説。法華経を基調に花開いた文化芸術の多様さが、一目で分かるよう工夫されているのが特徴である。
 〝ギルギット写本〟〝ペトロフスキー写本〟などを収録した貴重な法華経写本資料の数々や、アショーカ王の獅子柱頭(複製)をはじめとする仏教文物。さらに、東洋哲学研究所・創立者の池田名誉会長に対して、世界の識者・研究機関から寄せられた法華経関連文物など約150点を紹介している。

 なかでも、北海道展では、インド独立の父であるマハトマ・ガンジーの祈りの言葉を収めた冊子が初公開されている。ガンジーは、独立運動を共にした同志とアシュラム(道場)で生活をしていた。ここでは、朝夕の2回、祈りの時間が設けられ、その際に、様々な祈りの一つとして、南無妙法蓮華経が唱えられていた。冊子を見ると、インドのタミル文字とデーヴァナーガリー文字で「ナムミョウホウレンゲキョウ」(南無妙法蓮華経)の音が記されていることが分かる。
 この事実について、インド文化国際アカデミーのロケッシュ・チャンドラ理事長は、「1930年代半ばに、『南無妙法蓮華経』はマハトマ・ガンジーのアシュラムにおける祈りの言葉に加えられました」と言及している。また、冊子には、ガンジーが祈りの意義について語った「祈りとは、心の内面から自然発生的に湧き上がるものである」「祈る者は全身全霊で隷属を拒否する者である」等の言葉も収められている。
 さらに、中国の国学大師で、学術・芸術界の至宝と讃えられる饒宗頤博士が認めた「如蓮華在水」などの書画も展示。シアター・コーナーでは、法華経の漢訳者・鳩摩羅什の生涯、法華経の七譬等を上映。漫画家・手塚治虫氏が描いた『ブッダ』の原画(複製)など、豊富な展示品を紹介している。

◆主催:東洋哲学研究所、創価学会

◆企画・制作:東洋哲学研究所

◆後援:中国・ 敦煌研究院、ロシア科学アカデミー東洋古文書研究所、インド文化国際アカデミー、北海道新聞社、毎日新聞社北海道支社、読売新聞北海道支社、朝日新 聞北海道支社、北海道放送、札幌テレビ放送、北海道文化放送、テレビ北海道、STVラジオ、エフエム北海道、FMノースウェーブ


◆会場:北海道池田講堂(札幌)

◆開催日:2014年10月5日~11月3日


5万7千人が観賞

北海道・札幌池田講堂で開催されていた「法華経――平和と共生のメッセージ」展が11月3日、大盛況で閉幕した。展示会には、北海道内だけでなく、関西、九州をはじめ、海外からも観賞者が訪れ、約1カ月の会期中、5万7千人が来場した。

 観賞者からは、以下の感想が寄せられた。

「鳩摩羅什が漢訳した『法華経』の美しさに、感動し、胸が熱くなりました。また、戦火の中で、経典群が必死に守り続けられ、現在に至ったことを知り、大変に有意義な機会となりました」(30代・女性)

 「『法華経』がいかに多くの人々に受け入れられたかを、多くの文物を通して知ることができる素晴らしい展示会だと思います」(30代・男性)

「釈迦が説いた教えを、弟子たちが後世に残そうと、口伝し、文字にし、そして翻訳していった歴史。その思いがあって、仏教が西へ、東へと伝わっていった事実に感動しました」(20代・女性)

 



 

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