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創価学会「法華経写本シリーズ」4 概要

『ケンブリッジ大学図書館所蔵 梵文法華経写本(Add.1682およびAdd.1683)―写真版』


創価学会「法華経写本シリーズ」4は、1873年から1876年にかけて、ダニエル・ライトがネパールで収集した諸文献のなかの梵文法華経の貝葉写本Add.1682, Add.1683を、きわめて精巧なカラー写真で出版したものである。


写本Add.1682は、テキスト全体の後半部分が失われ、宝塔品の第24偈の後半のはじめの箇所までしか残されていない写本であるが、徳島大学名誉教授戸田宏文博士によれば、ネパール系写本のなかでも、最も古層に属する写本の一つである。


写本Add. 1683は、これも古層に属する写本ではあるが、筆跡の違い、書写内容の不均一性から推察して、少なくとも5人の書写生によって書写されたものであるという。詳細な分析は、今後の検討に委ねなければならないが、非常に重要な写本であることは間違いない。


これら2本の写本は、ヘンドリク・ケルンの英訳(1884年)の底本として使用され、さらに、Add. 1683は梵文法華経写本の校訂本である、いわゆる「ケルン・南條本」(1908~12年)の校合の時にも参照された。

こうした事実を思い合わせると、この写真版の出版は、梵文法華経写本研究に一層の深みと、将来に限りない展望を与えるものであるといえる。写本研究者は、この写真版を手にするとき、コピーの不鮮明な文字のために、これまで解決できなかった読解上の多くの問題点がたちまち氷解し、研究面での新たな進捗を確信することができるだろう。


ケンブリッジ大学で出版記念式典

日時:2003年3月29日

会場:イギリス・ケンブリッジ大学図書館


『ケンブリッジ大学図書館所蔵 梵文法華経写本(Add.1682およびAdd.1683)―写真版』の出版記念式典が行われた。


これには、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長が記念のメッセージを送った。この中で池田SGI会長は、1972年に同大学を訪れた折、ローウィ東洋学部長(当時)と大学教育について語り合った思い出を述懐するとともに、今回の出版における同大学図書館の尽力に深謝した。

また法華経には、異なる文化や文明や民族が共生する「平和の文化」が示されていると強調。「経王といわれる『法華経』は、東洋数千年にわたる諸民族の心に、大宇宙・大自然との『共生』、民族『共存』の精神を養い、多彩なる文化の華を咲かせてきた。その智慧のメッセージが全世界に広がるよう希望している」と訴えた。


また式典では、東洋哲学研究所の川田洋一所長の論文をヨーロッパ・センターのディレクターであるクレスウェル研究員が紹介。この中で川田所長は、「暴力が暴力を呼ぶ」危機の時代に対する法華経のメッセージとして


さらに同図書館のジェイミスン・サンスクリット写本管理部長が、図書館所蔵の梵文写本をめぐり講演を行い、池田SGI会長の指導のもと進められている法華経写本の発刊は学術界にとって極めて意義深い事業であり、感謝にたえないと述べた。

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