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「法華経――平和と共生のメッセージ」展(インド)


マドラス大学(チェンナイ)展

インディラ・ガンジー国立芸術センター(ニューデリー)展


マドラス大学(チェンナイ)展

概要

「法華経――平和と共生のメッセージ」展 マドラス大学(インド・チェンナイ)本館

「法華経――平和と共生のメッセージ」展の「インド展」は、法華経写本と63枚のパネルなどで〝法華経の世界〟を表現。“マハトマ・ガンジーが読んだ法華経”なども公開された。会場となったマドラス大学の創立150周年慶祝の意義を込めて開かれた。


主催:マドラス大学、東洋哲学研究所、ロシア科学アカデミー東洋学研究所サンクトペテルブルク支部、インド創価学会

会場:マドラス大学(インド・チェンナイ)本館

開催日:2007年(平成19年)10月4~7日


新聞報道から

(聖教新聞2007年10月19日付)

マドラス大学(インド・チェンナイ)

インド・チェンナイの名門マドラス大学で4日、「法華経――平和と共生のメッセージ」展が盛大に開幕した(主催=マドラス大学、東洋哲学研究所、ロシア科学アカデミー東洋学研究所サンクトペテルブルク支部、インド創価学会)。同展は、マドラス大学創立150周年を慶祝するもの。池田SGI(創価学会インタナショナル)会長、パグウォッシュ会議のスワミナサン博士が祝福のメッセージを贈った。開幕式には、タミルナードゥ州のバルナーラー知事(マドラス大学総長)、同大学のラマチャンドラン副総長、東洋哲学研究所の川田所長ら来賓250人が列席した。


※                ※


「“法華経展”の開催は、暴力と不幸の世界に、平和と調和のメッセージを送ります。法華経の精神は今、最も求められているのです!」

核廃絶を目指す科学者の連帯「パグウォッシュ会議」の会長であるスワミナサン博士は、“法華経展”の開催を祝福し、メッセージで、こう呼びかけた。

法華経に込められた平和への願い――“法華経展”の開催は、「経の王」に刻まれる人類普遍のメッセージを広く伝えるものである。

インドで成立した法華経は、中国から朝鮮・韓半島、そして日本へ。13世紀の日蓮大聖人は、「法華経」を基盤に全世界の民衆救済の闘争を開始。大聖人の魂を継承した創価学会は三代会長によって、世界190カ国・地域に、法華経の心を流布させてきた。

マドラス大学は、カラム前大統領をはじめ、インド大統領を3人輩出したインド屈指の名門校。さらに、ノーベル賞受賞者2人の出身校としても知られる。“法華経展”は、創立150周年の記念行事の一環として、開催された。

展示では、創価学会が発刊を進める写本シリーズ、法華経の古ウイグル語訳、西夏語訳など法華経に関する文献を紹介。

さらに、池田SGI会長に世界の識者から贈られた法華経写本や、仏教文化研究の世界的権威であるロケッシュ・チャンドラ博士(インド文化国際アカデミー理事長)から寄贈された“ガンジーが愛読した法華経”などが公開された。



開幕式典は、マドラス大学の本館で挙行された。

同大学のゴパーナクリシュナン哲学学部長があいさつし、「このような展示は、優れた思想・哲学を持たれているSGI会長の尽力によるものです」と感謝を述べた。

東洋哲学研究所インドセンターのオオウチ所長がSGI会長のメッセージを代読すると、会場は大きな拍手に包まれた。

東洋哲学研究所の川田所長は、創立45周年を迎えた同研究所にとって、展示の開催は深く歴史に刻まれるものであると述べた。さらに、「『法華経』が、一つの契機となり、仏教を通じて、インドと日本の民衆が、世界平和を創りゆく潮流を起こしていくことを祈っております」と語った。

続いて、マドラス大学のラマチャンドラン副総長、バルナーラー州知事が祝福のスピーチを発表した。

鑑賞者からは「古代の写本が見事に保存され、未来の世代にメッセージを送っている素晴らしい展示です」など、感動の声があふれた。

開幕式の模様は、国営放送がニュース番組で紹介。また、全国紙「ザ・ヒンドゥー」をはじめ、新聞9紙が報道した。展示は7日まで開催され、2000人が鑑賞に訪れるなど、大きな反響が広がった。



池田SGI会長のメッセージ

一、私は、恩師・戸田城聖先生の写真を携えて、会長就任の翌年、1961年1月、インドへと旅立ちました。香港、スリランカを経由して、マドラスの空港に到着したのは、1月31日の午後5時のことでありました。

マドラス、すなわち現在のチェンナイは、私にとって、憧れの精神の大国・インド初訪問の第一歩を印した、忘れ得ぬ天地なのであります。

貴国は、仏教発祥の地であり、偉大な精神の源流の国です。私たちの精神の故郷であり、「大恩の国」であり、「師匠の国」であります。このたびの“法華経展”の開催によって、この大恩に少しでもお応えできればと願っております。


一、釈尊成道の地・ブッダガヤを訪れ、インド、そしてアジアの人々の幸福、人類の永遠の平和を祈ったことも、昨日のように鮮やかに思い出されます。

私は夕闇迫るガンジスのほとりに立ち、仏教をもって世界平和に貢献していくためには、どのような方途があるかを思索しました。

そして、そのための第一歩として、東洋哲学研究所という学術研究機関を設立しようと決意したのです。

その第1の理由は、インドから世界に発信された平和と調和のメッセージであり、人類の精神的遺産である仏教、なかんずく法華経を決して過去のものとして終わらせてはならない。文献学的、思想的、歴史的に研究を進め、その「普遍的価値」を明らかにし、未来を創造する指標として人類に提示することが必要であると考えたからです。

第2は、民族、文化、宗教の差異を互いに理解し合い、ともに協力し合いながら、人類の未来のための「文明間対話」「宗教間対話」を推進する必要があると考えたからです。

翌年の1962年1月に東洋哲学研究所を設立し、本年で45年となりました。


一、人類に平和と共存の智慧を送り続けた法華経。

譬喩品では、この現実世界の様相を、炎に包まれている家――「火宅」と表現し、仏は苦悩と恐怖の炎に焼かれる民衆を救済するために、この娑婆世界に出現すると説かれています。

「三界は安きこと無し 猶お火宅の如し 衆苦は充満して 甚だ怖畏す可し 常に生老 病死の憂患有り 是の如き等の火は熾然として息まず」

21世紀に入っても、世界は核戦争の危機、地球温暖化に象徴される環境問題の中にあり、幾多の民衆が飢餓や貧困に呻吟し、地域紛争やテロは一向にやまず、「憎悪と暴力」の連鎖が続いております。

では、そのような「火宅」の根本的な原因は一体、どこにあるのか。

法華経は、人間生命の内奥を深く探索し、「貪(むさぼり)・瞋(いかり)・癡(おろか)」の「三毒」を見出しました。果てしなく貪り求める欲望の心、エゴイズムや怒り、憎悪の心などの煩悩の火が、地球上に「火宅」の様相をもたらしているのであります。

法華経は、この人間生命の「三毒の火」を「智慧の光」へと転換する方途を示しました。

南インド出身の大乗仏教の大成者であるナーガールジュナ(竜樹)は、『大智度論』の中で、法華経の偉大さを、腕のいい薬剤師に喩え、次のように述べております。

「譬えば大薬師の能く毒を以て薬と為すが如し」

つまり、もともと「毒」として作用する材料を巧みに調合することによって、患者の病を治す「良薬」として活用することができるという譬喩であります。ここでいう「毒」とは「煩悩」すなわち「悪性」を指し、「薬」とは「菩提」すなわち「善」を指します。

13世紀の日本の日蓮大聖人は、このナーガールジュナ(竜樹)の解釈を受けて、さらに次のように述べておられます。


――「毒」とは煩悩道・業道・苦道の「三道」のことであり、我々人間の生命のなかの悪性と、悪い行為と、生老病死に象徴される苦悩の境涯のことである。

「薬」とは法身・般若・解脱の三徳のことであり、清浄で力強い仏の生命と、輝く智慧と、自由自在の大福運の境涯のことである。

人類の苦悩を救済する偉大な医者にたとえられる法華経には、この「三道」を「三徳」に転換し、その人のいる所を平和で安穏なる常寂光土に転換していく偉大な力が備わっている――と。


その力とは、法華経に示される「仏性」(「仏知見」)であります。暴力性とエゴイズムと無明にとらわれ、相争う「人間」自身の中に、実は本来、無限の幸福を創造する「仏性」が内在しているのであり、その力を発現させていくべきであると教えられております。

まさに法華経は、人類にとっての「大良薬」であり、偉大な「生命蘇生の法」なのであります。


一、このたびの“法華経展”では、多くの言語に翻訳されてきた仏教写本資料が展示されております。

これらを通し、仏教写本がいかに長期間にわたって、広大な地域で、さまざまな民族によって書写され受け継がれてきたかを、ご理解いただけるでありましょう。

まさしく法華経は、無限の「希望の哲学」「幸福の哲学」「平和の哲学」であり、決して「過去の文化遺産」ではありません。人類の未来を照らす巨大な光源として、価値創造し続ける永遠の経典なのであります。

私は、この貴国の英知が再び全世界を照らし、人類の境涯を高めゆく「インド・ルネサンス」の光明を放ち続けていかれることを切望してやみません。

1995年、チェンナイで、私に世界桂冠詩人の称号を贈ってくださった世界詩歌協会会長のクリシュナ・スリニバス博士は、詩集『ブッダ――人間主義の勝利』の中で、法華経の魂を高らかに謳われております。


「仏は常に存在している。過去も、現在も、未来も。

仏は言った。『私はいつもここに在って、法を広めている』

如何なる時代にあっても、赤々と燃える自身を露わにして。

蓮華は、泥沼の中に根を張り、光り輝く花びらと共に輝く。

菩薩も、人生の喜びと悲しみの泥沼にあり。

灯台として赤々と燃え、暗闇の世界に光をもたらす」


最後に、世界に冠たる英知の殿堂である貴・マドラス大学の永遠なる栄光と、仏教大恩の故郷・インドの無窮なる平和と繁栄を心よりお祈り申し上げます。



スワミナサン博士(パグウォッシュ会議会長)のメッセージ

最先端の科学技術が、すべての人々に幸せと健康というまれな機会を与えているこの時代に、不幸にも、人間の心の中に暴力がはびこり、小さな事件が大きな暴力へと発展しています。このような時代に、「法華経展」の開催は、最も求められていることだと思います。

法華経展を通して伝えられる平和と調和のメッセージは、わたしたちの生き方に大きな影響を 与えてくれると思います。時あたかも「国際非暴力デー(10月2日)」(マハトマ・ガンジーの誕生日)の直後に開催されることにも大きな喜びを感じます。



バルナーラー州知事(マドラス大学総長)のあいさつ

インドは、多くの宗教が誕生した地であります。ほぼすべての宗教がアジア大陸から発祥しております。

インドは精神性の大地であり、多種多様な文化を有し、複数の言語が共存し、多様性の中の団結という偉大なる歴史を持っています。そしてインドは、非暴力と寛容を世界に教えました。

仏教の中で最も重要で影響力を持ち、神聖な経典が法華経であります。

そのメッセージは、仏の命であり、絶対的幸福であり、恐怖と、すべての命に巣食う幻想からの自由であります。内面の生命の強化によって、すべての人々は困難を乗り越え、他者と協調し、満足のいく人生を送ることができるというものです。

今回、法華経の説話を通して、平和と共生のメッセージを広めるための“法華経展”が開催されたことは、まことに喜びに堪えません。

また、法華経がシルクロードを通り、インドから中央アジア、中国、韓国を経て、日本にたどり着いたことは、大変に素晴らしいことです。

法華経はそれぞれの生命に勇気、智慧、慈悲が秘められていることを信じさせてくれます。

成仏を達成することができる普遍的能力を、伝統的に認められなかった女性や悪人の成仏の例を通して示し、内面の決意こそが、すべてのものを転換していくことを説いています。

池田博士によって創立された東洋哲学研究所は、法華経の精神に基づき、人々の価値ある人生に貢献し、東洋の伝統的な智慧の宝庫を発掘する努力をしておられます。

また、インド創価学会が様々な展示活動を通して平和を促進され、既に50万の人々が見学したことは意義深いことです。

東洋哲学研究所とインド創価学会を讃えるとともに、平和と調和のメッセージが広がることをお祈り申し上げます。



ラマチャンドラン・マドラス大学副総長のあいさつ

この“法華経展”が開催された大学評議会会館は、チェンナイで最も有名な歴史的建造物です。

この会館を、シルクロードの地域から集められた法華経の貴重な写本、断簡、また、学術的資料、写真などの展示会場に選んでいただき、本学として、まことに光栄であります。

古代の釈尊の教えは、すべてが無常であることに人々を目覚めさせ、苦悩から人間を解放しました。

しかし、法華経は、それにとどまることなく、生命に内在し、かつ、宇宙の真理である仏界という生命を説き明かし、限りない慈悲の行動を可能にする「絶対的幸福」をあらわしました。

法華経は、無常を強調したり、執着や欲望を消滅させるのではなく、すべての生命に内在する仏界を究極の存在として強調しています。それにより、日常の現実生活を強く肯定し、積極的に他者とかかわり、人間社会全体とかかわっていくことを強調しています。

池田会長はスワミナサン博士との対談で、「法華経が明かした真理の中核は、『あらゆる生命は尊厳であり、平等である』という法理です。そして、その真理の実践が、不軽菩薩が行った万人尊敬の行動なのです」と述べておられます。

このような貴重な人類の宝の展示が、卓越した法華経の精神世界を人間社会に展開する、有意義なものになることを確信します。

インド創価学会は、インドにおいて平和・文化の展示活動を長年にわたり展開しておられます。

チェンナイの市民、特に学生がこの展示を鑑賞し、「調和と平和」という法華経のメッセージを吸収することを心から念願し、大成功をお祈りいたします。



インディラ・ガンジー国立芸術センター(ニューデリー)展

概要

インディラ・ガンジー国立芸術センター(ニューデリー)展 インディラ・ガンジー国立芸術センター

主催:インディラ・ガンジー国立芸術センター、東洋哲学研究所、ロシア科学アカデミー東洋学研究所サンクトペテルブルク支部、インド創価学会

会場:インディラ・ガンジー国立芸術センター

開催日:2008年(平成20年)4月16~23日


開幕式には、デリー州のヨガナンダ・シャストリ大臣、仏教文化研究の世界的権威であるロケッシュ・チャンドラ博士(インド文化国際アカデミー理事長)、同センターのチャクロバラティ理事長をはじめ、各界を代表する来賓が列席した。

来賓のあいさつの後、ロケッシュ・チャンドラ博士が基調講演を行った。

博士は、世界で混沌が続く今、新世紀に適う法華経の展開が必要と言及。「池田先生こそ、法華経の最も偉大な展開者であり、『尊敬される経典』を『実践のための経典』にされている」と語った。

同展には、6600人が鑑賞に訪れた。また、展示の模様や期間中に行われたセミナーが、国営放送・有力紙で報道され反響を広げた。