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「法華経とシルクロード」展 開幕式と反響



「法華経とシルクロード」展の開幕式は1998年11月9日に行われた。

これには、6カ国の大使・大使館関係者、また仏教学者をはじめ各界の多数の来賓が出席し、東洋学研究所のクチャーノフ所長、東洋哲学研究所の森田代表理事、川田所長があいさつした。

また、日本宗教学会の井門富二夫会長(筑波大学名誉教授)は、「学問の発展のための機会を与えてくださったことに、心から感謝します」と語り、学術界において東洋哲学研究所が大きく発展してきたことを祝福した。

以下、来賓のあいさつと、展示会への感想の声を紹介する。

<聖教新聞1998年11月10日付、11日付などより転載(肩書は掲載当時のもの)>

来賓のあいさつ

ドブロボリスキー・ロシア臨時代理大使

ロシア大使館は、この展示会を後援しております。

この素晴らしい展示会は、私たちロシアと日本の共通項を証明するものであると思います。

第1に、ユーラシア大陸に位置するロシアと、アジア太平洋地域に位置する日本は、共に、シルクロードに非常にひきつけられているということです。

第2に、この展示会は、両国の学者、東洋の専門家における共通の興味を示しているということです。

第3に、両国の学者同士がいかに活発に協力関係を増しているか――つまり、両国の文化・学術交流の前進を示すものだということです。

言うまでもなく、ロシアと日本の交流において、学術・文化交流は、非常に大きな位置を占めております。

こうした文化交流を象徴する展示会が、両国首脳会談の直前に行われた点も、非常に意義あることと思います。

サンクトペテルブルク学術センター・ペトロシャン副総裁

今、私は、本当に幸せなひとときを感じています。仲間たちも同じでしょう。

2年前、この展示会に関する私のアイデアに対し、池田大作SGI(創価学会インタナショナル)会長が「やりましょう!」と言ってくださらなければ、実現には至らなかったと思います。

この日本の卓越した人物の深い理解によって、今回の展示会が実現したことを、私は強調したい。

法華経は人々に「平和」と「相互理解」と「協調」を呼びかける経典です。展示会が、その呼びかけを、より多くの人々に伝えゆく一助となることを念願します。

法華経が示す崇高な目的に向かって、学識者が、それぞれの分野で活躍され、ロシアと日本の関係が、更に深まりゆくことを期待してやみません。

東洋学研究所クチャーノフ所長

2千年前、仏教はインドから中央アジアへ、東アジアへと"勝利の行進"を始めました。

多くの文化遺産、文物、古文書が残されました。やがて敦煌や黒水城(ハラホト)の文物を通して、人類はその価値を認め始めたのです。

今回は、コズロフ氏の探検隊がハラホトから、またオルデンブルク氏の探検隊が敦煌から持ち帰った経典が展示されています。

法華経をはじめとするこれらの仏典は、各国の仏教を信ずる人々によって守られてきたものでありましょう。

仏教を信ずる方々にとって、仏陀の教えがその当時の言葉で記された、最も古い文書を目にするのは、とても興味深いことではないかと思うのです。

ネパール・マテマ大使

この展示会は、研究者のみならず、広く一般にも法華経という「英知の遺産」への関心を呼び起こす貴重な機会といえましょう。

「世界で最も勝れた経典」と言われる法華経。

それは、「一切の衆生が仏界にいたる可能性を秘めている」という鮮烈なイメージ、忘れがたい譬え話、そして無数の教えに満ちております。

法華経の教えは信仰者に安寧と智慧をもたらします。世界文学という観点からも、大変に重要な経典であります。

法華経には、受持・読・誦・解説・書写という修行が説かれています。この展示会は、その法華経の精神に、まさに合致するものであると私は思います。

秘められた宝が公開された――本当にうれしく思います。池田SGI会長が言われる「人類の精神遺産の継承」をなしゆく好機となることでしょう。

京都大学・西田龍雄名誉教授

迫力ある展示会だと思いました。サンクトペテルブルクへ行っても、短時間に、これだけのものを見せてもらうのは不可能でしょう。

昨秋、東洋学研究所を訪れた時、ちょうど、展示品が通路に運び出されているところでした。これが日本に行くのだと言われ、日本に来てから、ゆっくり見せてもらおうと思っていましたので、それを今、拝見でき、感激しているところです。

シルクロードは広い地域です。いろいろな民族があり、言葉、文字があります。年代的、地理的な違いの研究は、専門家に譲るとして、「文字」の形を見て楽しむ見方もあります。文字学の分野では、「鑑賞的文字学」と呼びますが、これも一つの大きな楽しみではないかと思うのです。

選りすぐられた47の珍品を、もう一度、ゆっくり拝見したいと思います。


来賓の声

モントリオール大学・東アジア研究所 シャルル・ルブラン前所長

「ここまで多くの翻訳された法華経を見るのは初めてです。大変感銘を受けました。

一つの経典がここまで多くの言語に訳されている事実は、仏教が数多くの民族、民衆に訴えかける力があることを物語っています。

書写された多くの美しき文字は、書写した人々の啓発された心、そして情熱にあふれています。

中国の文献を専門とする私としては、鳩摩羅什の翻訳を拝見することができ、大変感動しました。これは法華経の多くの訳者のなかでも、素晴らしい訳として有名です。

法華経の心とは、『平和の心』です。これは現代において、非常に重要なことです。

グローバリゼーション(地球化)が進む現代では、異なる文化、民族が接触をせざるを得ない。『調和』の価値観の重要性は今、大きく高まっています。

今こそ、法華経の心を広げていくチャンスです。それが歴史の流れなのです。

東洋の精神文化の一番深い部分にあるのが仏教です。とりわけ、法華経は仏教の『心』なのです」

ウズベキスタン共和国 シャイホフ大使

「わが国では、仏教遺跡の発掘調査を創価大学と共同で進めてまいりました。私たちの歴史と文化を発見する貴重な機会となり、心から感謝しております。

今回の展示で感銘深かったのは、シルクロードの国々の多彩な文物が紹介されていることです。

私たちシルクロードの国々が、共同し、力を合わせて進んでいく――そんな、未来への希望を与えてくれる展示です。

SGIの皆さんが常々言われている、全人類的な協力と平和への新たな出発の意味をもつ展示だと思いました。

あまりに素晴らしいので、全世界の人々に見せてあげたい気持ちです」

蒋忠新・中国社会科学院教授

「今回の展示は、東洋哲学研究所とその母体ともいうべき創価学会の本質を見事に表しています。創価学会のメンバーである私の友人は、私に『創価学会は、仏法を基調に世界の平和、文化、教育の推進に貢献しています』と、よく紹介してくれます。

今回の展示を見て、その友人の言葉が真実であったと実感しました。

言うは易く、実行することは難しい。

創価学会そして池田先生は、言ったこと、約束したことを、必ず実行されます。本当に敬意を表します。

今回のロシアとの交流もそうです。世界に向けて『学会は平和、文化、教育に貢献する』と語られ、そのまま、実行してこられました。

世界の、このような文化遺産を残すことは、重大な意味があります。

しかし、その前提として、世界が平和でなければなりません。平和がなければ、文化はないのです。文化の発展のためには、平和を維持しなければならないのです。

その意味で創価学会が、世界平和のため貢献された上に、このように世界の文化のために尽力されるのは、素晴らしいことだと思います」

ロケッシュ・チャンドラ博士(インド文化国際アカデミー理事長)

「貴重な展示会です。5万人もの方々が来られたのは、池田先生はじめ関係者の方々が心血を注がれたからです。先生の情熱に対する感動が広がったからです。先生は、経典に魂を吹き込んでくださいました。また、見に来られた学会員の方々の心が、経典に喜びを与えているのです。鳩摩羅什は日本を訪れたことはありませんが、今、まさにここにいるとも言えるでしょう。きっと本当に喜んでいると思います」

戸田宏文・徳島大学教授

「『生きていてよかった』――それが、世界の学者の垂涎の的となり、門外不出であったペトロフスキー本を見ての私の率直な感想です。

私は、叡山学院・清田寂雲教授の好意でマイクロフィルムを見る機会を得、約15年かけて『中央アジア出土・梵文法華経』を完成させましたが、実物を見るのは、今回が初めてです。

これまで南条文雄博士をはじめ、優れた学者が法華経の梵語写本の研究を続けて来られましたが、今まで、日本ではだれもペトロフスキー本の実物を見ることができませんでした。その他にもカローシュティー文字の写本(法句経)、これも古いものですが、出品されています。

90年間、門外不出のものを、ロシア科学アカデミー東洋学研究所が国外に出品したことに驚いています。貴重な史料を国外に出品したのは、関係者の努力の蓄積の賜物だと思います。

しかし、1回の努力だけで、こうしたものが国外に出ることはありえません。それこそ、心と心との対話を粘り強く続け、大きな信頼を得ておられるからでしょう。

そして、皆さん方を支える池田先生がいらっしゃるからこそ、こうした素晴らしい展示会ができたのだと思います」

京都大学・梶山雄一名誉教授(創価大学国際仏教学高等研究所所長)

「素晴らしい展示です。私ども、長年研究している者も、写真でしか見たことがない人類の至宝が、これほど展示されているとは。驚きました」

筑波大学・三枝充悳名誉教授

「展示を拝見し、鳩摩羅什訳『法華経』の現代訳を出版した時のことを思い出しました。一人でも多くの方に見ていただきたい」

東京大学・池田温名誉教授

「砂の中から掘り出された樺の樹皮の文書や、時間をかけて継ぎ合わされた羅什訳『法華経』など、東洋学研究所の地道な研究の積み重ねを見る思いです」

東京大学・山下肇名誉教授

「私は、西洋文学を中心に研さんしてきましたが、東洋の文化遺産にふれ、改めてその歴史と伝統の重みを痛感しました」

創価大学・加藤九祚客員教授

「写本の発見者・コズロフなど探検家たちの業績を紹介したことがあります。現地に行っても、本物は、なかなか見ることができませんでした。それを今回、目の当たりにでき、感激です」

早稲田大学・長澤和俊教授

「フランスとロシアの研究者が、それぞれ独自に見つけた写本を発表したら、実は同じ写本の一部だった――そんな話題を呼んだ『法句経』も展示されています。学生たちを連れて、ぜひ本物に接する感激を知らせたい」

仏教大学・松田和信助教授

「大乗『大般涅槃経』についてロンドンで調べたことがありますが、見たい写本はロシアにあって見られませんでした。それをここで見ることができました」

創大国際仏教学高等研究所・辛嶋静志助教授

「ペトロフスキー本(法華経の写本)の実物を初めて見て感動しました。いつも写真では見ていましたが、思っていたより大きいですね。よくぞ、こんなに多くの貴重な資料を貸し出してくれたと驚いています」

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